2008年1月12日土曜日

ヘレン・メリル / ヘレン・メリル



これぞジャズの中のジャズ。ヘレン・メリルって、"1"「ドント・エクスプレイン」で「浮気は赦してあげるから、黙って、お願い、言い訳はしないで。」なんて言っています。言う事もさることながら、確かに男心をくすぐる、独特な妖艶さを持っています。

決して天賦の才能に恵まれた訳ではなく、音程だって正確ではない。でも、この声色は他にはない、しっとりと濡れていて、どこか愛おしくて、何だか哀切で、そんな彼女の歌声に与えられた言葉、誰か言ったか…「ニューヨークの溜息」、はぁなるほど。都会的でスマートで、それでいて妖艶でどこか哀切な、1950年代の冬のNY、霧掛かった灰色の街にぴったりきます。大都会にある小さな恋のドラマ。ありふれた恋のドラマ。でも、忘れる事の出来ない恋のドラマ…。

新進気鋭のクリフォード・ブラウンの好アシストも聴ける名盤。僕としては、ブラジル音楽をフューチャーした Casa Forteに収録されている"2"「アントニオ・ソング」もオススメ。 本当に溜息かと思うヘレンのしっとりと保湿した声色、その声に良くマッチした低くたゆたうチェロのオブリガート、泣かせます。12月の寒空を突き抜く寂しげな東京タワー、良く似合います。

helen merrillHelen Merrill
1. Don't Explain
2. You'd Be So Nice to Come Home To
3. What's New?
4. Falling in Love With Love
5. Yesterdays
6. Born to Be Blue
7. 'S Wonderful

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