2008年1月10日木曜日

ザ・メロディー・アット・ナイト、ウィズ・ユー / キース・ジャレット



若かりしビル・エバンスの音楽が可愛らしい少女のよう、だとすればこのアルバムのキース・ジャレットは、物静かで憂いを含んだ大人の美しさ、そんなサウンドです。どこか甘くて、どこか切なくて、そしてどこまでも無垢で静謐。そして特筆すべきは、人間の心の空洞にスッと入ってくる、このあくまで自然な美しさです。

The Köln Concertではストイックな、神掛かった演奏を見せるキースですが、本作ではひたすら原曲の持つ優美なメロディー、ハーモニーを踏襲しています。そういう意味では、奇跡的に発見された稀有なクラシック音楽を聴くような、そんな出来上がりになっています。慢性疲労症候群という病気の療養中、自宅で、自身の手で、訥訥と録音した一枚。

その男、素朴だがロマンチスト。

The Melody At Night, With YouKeith Jarrett
1. I Loves You, Porgy
2. I Got It Bad (And That Ain't Good)
3. Don't Ever Leave Me
4. Someone to Watch over Me
5. My Wild Irish Rose
6. Blame It on My Youth/Meditation
7. Something to Remember You By
8. Be My Love
9. Shenandoah
10. I'm Through With Love

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