2008年2月1日金曜日

処女航海 / アート・ファーマー



都会的で洗練されたこのサウンド、フリューゲル・ホルンの豊かな音色に、時に流れ、時に躍動する表情豊かなストリングスが、見事なシンクロをみせます。いや、シャレています。どこまでもシャレています。心が洗われますよ。これが音楽のオリエンタル・スマイルです。

ファーマーのリード・アルバムの中ではストリングスを多用した異色の作品。編曲とオーケストラの指揮は日本の誇る奇才、佐藤允彦です。佐藤氏というと千人の僧侶を集めて読経を音楽化してみたり、ロックにソーラン節を載せてみたりと、その奇抜なアイディアばかりがどうも記憶に残りがちですが、本作ではファーマーの流麗なフリューゲルの完全な引き立て役に徹しています。ストリングスが入ることによりいわゆるモダン・ジャズとも違う、何でしょう、でも映画音楽にしては洗練され過ぎ、コンテンポラリ・ジャズにしては親しみやす過ぎで、音楽の、そうですね、ひとつの叙景詩のよう、サウンド・トラック?? そんなアルバムです。

そう音楽って、夢と希望に満ちているんです。忘れかけていた音楽の本来の楽しさを再確認できたのは、このアルバムに出会ったお陰、そしてこれに注目させてくれたある人のお陰です。生きてるっていいです。…(笑)

ちなみにこのアルバム、市場にはあまり出回っていません。再版の予定もありません。中古で高額ですが、お早めに入手しておく価値、大いにありですよ。



Maiden VoyageArt Farmer
1. Nica's Dream
2. Ruby, My Dear
3. Blue Bossa
4. Goodbye Pork Pie Hat
5. Blue in Green
6. Maiden Voyage
7. Naima

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